研究
本学教員が参加する研究グループによる研究成果が米国物理学会出版誌にて Editors’ Suggestion に選ばれました
今般、(グローバル?コネクティビティ领域)が参加する研究グループによる研究成果が、米国の科学雑誌「Physical Review C」に、特に重要な成果が選ばれる「Editors’ Suggestion」として掲載されましたので、以下にご紹介いたします。
今后も本学所属教员の研究成果を発表していきますので、引き続き国际教养大学奥别产サイトにご注目ください。
高エネルギー原子核衝突反応における超低运动量粒子の起源の発见―クォーク?グルーオン?プラズマの解明へ一歩前进―
上智大学 理工学部の 平野哲文 教授、金久保優花 大学院生(博士後期課程3年、現ユヴァスキュラ大学 博士研究員 兼 上智大学 理工共同研究員)、国际教养大学の 橘保貴 助教の研究グループは、高エネルギー原子核衝突反応 [1]&苍产蝉辫;における非常に小さな运动量を持つ粒子の起源を新たに特定しました。超高温物质「クォーク?グルーオン?プラズマ」[2]の物性を解明するうえで、この非常に小さな运动量の领域における粒子が重要な役割を果たすことが分かりました。
高エネルギー原子核衝突反応は、约10-23秒という非常に短い时间で起こるにもかかわらず、多数の过程が复雑に络んでいます。衝突実験で测定されたハドロン粒子[3]のスペクトルには、理论的には説明できない粒子数の増大があり、その起源は长年に渡って特定できていませんでした。本研究グループはこの反応を详细に记述する次世代の枠组みを构筑することで、非常に小さな运动量を持つハドロン粒子は、大きな运动量を持つクォークやグルーオンの破砕现象[4]が起源であることを新たに明らかにしました。衝突反応によって得られた実験データを详细に解析することで、生成されたクォーク?グルーオン?プラズマの粘性といった输送的性质を引き出す试みが行われてきました。しかし、これまでは理论侧における粒子数不足问题のため、その定量性には疑问が呈されていました。本研究において、非常に小さな运动量を持つハドロン粒子の起源が新たに特定されたことにより、クォーク?グルーオン?プラズマの物性を定量的に理解する道筋が开けました。&苍产蝉辫;
本研究成果は2022年11月18日に米国物理学会が出版する学術論文誌 Physical Review C に掲載され、特に注目される論文として Editors’ Suggestion に選ばれました。
&苍产蝉辫;详细は&苍产蝉辫;をご覧ください。

平衡-非平衡共存モデルを用いた铅相互衝突反応のシミュレーションの例。衝突轴に対して垂直な平面を示している。色のグラデーションが平衡に达したクォーク?グルーオン?プラズマのエネルギー密度分布を表す。黄色の点は平衡に达していないクォークやグルーオンを表す。
用语説明
[1] 高エネルギー原子核衝突実験
原子核を光速の99%以上に加速し、衝突させることにより、その大きな運動エネルギーの一部を熱エネルギーに転換し、素粒子極限物質「クォーク?グルーオン?プラズマ」の物性の解明を目指す実験。CERN(欧州原子核研究機構)の大型ハドロン衝突型加速器(Large Hadron Collider: 略してLHC)やブルックヘブン米国立研究所の相対論的重イオン衝突型加速器(Relativistic Heavy Ion Collider: 略してRHIC)などで主に行われている。
[2] クォーク?グルーオン?プラズマ
物质の基本构成要素である「クォーク」とそれらの间に力を伝える「グルーオン」からなる温度にして数兆度の达したプラズマ状态。ビッグバンから约10マイクロ秒后の宇宙初期に宇宙全体を満たしていた。
[3] ハドロン粒子
クォークやグルーオンから成る强い相互作用をする复合粒子。クォークやグルーオンがカラー荷を持っているのに対し、それらが复数集まることでカラー荷が中性(白色)になった状态。
[4] 破砕現象
クォークやグルーオンから成る强い相互作用をする复合粒子。クォークやグルーオンがカラー荷を持っているのに対し、それらが复数集まることでカラー荷が中性(白色)になった状态。
原论文情报
Yuuka Kanakubo, Yasuki Tachibana, and Tetsufumi Hirano, “Non-equilibrium components in very low transverse momentum region in high-energy nuclear collisions,” Physical Review C,
発表者
上智大学
理工学部 機能創造理工学科
教授 平野 哲文(ひらの てつふみ)
大学院理工学研究科
博士後期課程3年(現ユヴァスキュラ大学?博士研究員 兼 上智大学?理工共同研究員)
金久保 優花(かなくぼ ゆうか)
国际教养大学
国际教养学部 グローバル?コネクティビティ领域
助教 橘 保贵(たちばな やすき)